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3月度部会を開催しました
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- 2018.03.23
開催日:平成30年3月13日(火)
会 場:在日本韓国YMCA アジア青少年センター(東京都千代田区)
来場者:105名
一般社団法人余暇環境整備推進協議会(余暇進/笠井聰夫代表理事・会長)は、東京都千代田区の在日本韓国YMCA アジア青少年センターにおいて、第169回理事会ならびに3月度部会を開催した。
今回の部会では第一部を会員プレゼンテーションとして、株式会社スリーストンから遊技台取付・取外パーフェクトシステム「マジか」、株式会社ビジョンサーチ社からホール専用セキュリティシステム「AIセキュリティ」の2製品について紹介があった。
第二部では日本遊技機工業組合から筒井公久理事長、渡辺圭市技術担当理事が出席の下、本年2月1日から施行された改正遊技機規則に基づくパチンコ遊技機開発の状況等について話を聞いた。
部会の開催にあたり当協議会の金海龍海副会長は次のとおり挨拶を述べた。
「遊技機の取扱いについて紆余曲折を経て来たが、新規則が施行されて、ひとつ落ち着きを取り戻したのではないか。厳しい状況に変わりないが、耐え忍んだ先で綺麗な花を咲かせられるよう頑張っていきましょう」
第一部 会員プレゼンテーション
株式会社スリーストン 遊技台取付・取外パーフェクトシステム「マジか」
スリーストン社の新製品「マジか」は、リフト機能付き遊技台運搬機、島側装置の遊技台取付機、ガラス面傾斜測定機の3つの設備を組み合わせて使用することで、ホールが抱える遊技台の入替における課題を克服できるソリューションとして紹介があった。
冒頭で挨拶を述べた同社の白石光男社長は「当社ではこれまで、ホールの負担軽減と省力に寄与すること、安心安全に使用できる商品であること、パチンコ遊技の玉を科学すること、の3点を商品の是として、開発からモノづくりに励んできた」と話し、この後、紹介する新製品「マジか」に対する想いを語った。
マジか、の製品紹介を担当したのは同社顧問の高橋正人氏。はじめに同製品のプロモーションビデオを放映した上で、高橋氏は本製品の特徴について次の4点を挙げた。
1 遊技機の入替作業が簡単。非力な従業員でも「マジか」でれば1人で運搬し、設置することができる。ビス止め、釘打ちによる固定を要しないので島設備へのダメージもない
2 従業員の作業負担が軽減され、作業時間も短縮できる
3 作業時間の短縮でコストの削減が実現できる。目安として10台2時間かけているところを、マジかは1時間で作業が完了できる。これが年間の入替台数を想定するとその効果は非常に大きくなる
4 玉を科学するとは、正しい状態による稼働がもたらす結果を知ることがホール営業で重要なことである
製品紹介の終わりに際して高橋氏は「これから当面の間、旧規則の認定機を有効活用するべく、店内移動等を旺盛に行っていく考えの店舗が多いことと思う。その点でも本製品は非常に有効だ」と話した。
株式会社ビジョンサーチ社 ホール専用セキュリティシステム「AIセキュリティ」
マーケティング関連事業を手掛ける同社からは営業データのセキュリティ転用を提案する「AIセキュリティ」の紹介があった。製品説明は同社の団野栄二本部長が務めた。
本製品は開店から時系列で積みあがる営業データを参照し、あらかじめ店舗が定めた特定の条件下で異常値を検出した場合、それをメール等でアラートできるクラウド型のセキュリティシステムとなっている。
特定の状況下とは「例えば売上玉に対する差玉、という2つの条件に合致した状態が、何時どこで発生したのか、現在発生しているのかを追うことが可能になる。これにより想定した異常の原因を見過ごすことなく確認することができる」と話し、通常では起こり難い状況が発生した場合、その原因を一早く確認し改善することにつながると語った。
本製品は店舗単位での利用はもちろん、複数の店舗を本部で一括管理する仕組みにも対応したシステムとなっており、諸条件の追加設定や履歴の蓄積によりその精度が向上していく点が特徴となっている。
団野氏は「異常の感知は現場でも人員と労力を掛ければできる。しかし機械で出来る事は機械に任せ、人手による労働力は本来かけるべきお客様に向けるべきだ」と、遊技客が安心して遊べる環境づくりをサポートするシステムでもあると紹介した。
第二部 新規則に基づくパチンコ遊技機の開発動向等
日本遊技機工業組合 筒井公久理事長、渡辺圭市技術担当理事
本年2月1日施行の改正遊技機規則(以下、新規則)に基づく遊技機開発の状況と今後の見通し等について、パチンコ遊技機の製造業者団体である日本遊技機工業組合(略称、日工組)から説明が行われた。
はじめに挨拶を兼ね、規則改正に至るこれまでの経過について筒井理事長は「一昨年末にIR推進法が可決し、昨年3月にはギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議から論点整理が示された。私ども遊技機の製造業者に対しては、射幸性の基準の見直しと、出玉情報が容易に監視できる遊技機の開発・導入といった2つの大きな課題が投げかけられた」と述べ、このうち依存対策関連については「私どもは、日工組社会安全研究財団において昨年9月に研究成果を報告した。引き続き研究を進めることで、社会に資す有意義なデータサンプルが取れるものと思っているし、継続して取り組んでまいりたい」と取り組みの状況を報告した。また新規則により開発されるパチンコ遊技機は「新規則での特徴のひとつである設定付きパチンコ遊技機の持ち込みを始めている。私どもとしては新規則に基づく遊技機をしかるべきタイミングで社会にアピールするべく、広報活動を現在企画中である。遊技機製造業者として、知恵と工夫を総力した魅力ある遊技機の開発に努めていく」と語った。
渡辺理事からは、新規則下におけるパチンコ遊技機の基本性能について、大当たりの1回の出玉量が減ったことが示された。また日工組の取り組みとして新規則による型式試験から、タイプ分類別の固有の記号を付加すること、性能表示モニタを新たに搭載していくことなどが伝えられた。
このほか出玉情報を第三者が把握できる仕組みをもった管理遊技機の実現に向けた取り組みも進めていると報告があった。その中で管理遊技機が市場に出る際には、あらためて呼称の変更を考えていることや、市場に受け入れられるためにも遊技客、ホール、メーカーにとって魅力的である必要があるだろうと私見を述べた。
一方、当協議会で事前に用意したパチンコ遊技機開発に関する質問事項に対し回答する中で、遊技機価格や重量の問題、枠の共通化といったホールからの改善要望については「部品の共通化など規格の統一が必要で、重量についてもその範囲の中での競争になれば自ずと改善されると考えている。管理遊技機の普及と相まって実現されることを望みたい」と各メーカー対応の案件ではあるが、価格や重量問題はメーカーにとっても改善すべき課題であるとの認識を示した。
この他、将来の遊技機規則の改正に向けた取り組みといった問いに対して、渡辺理事は日工組としては未定事項ながら「旧規則機が市場から無くなるタイミングで一度要望を出したい考えはある」と述べ、管理遊技機のより有効活用に向けた機能拡張の部分や、射幸性とは一線を画した遊技性向上のために必要と考える部分の規則の見直しを求めていきたいと話があった。