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講演「遊技産業議連とパチンコ業界」遊技産業議員連盟会長 衆議院議員 田中和德 様
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- 2024.12.23
遊技産業議員連盟の会長を務めております、田中和德です。はじめに、パーパス「遊びの力で心を元気に!」のもと、余暇進の皆さんが、仕事などでお疲れの多くの人々に、日々、リフレッシュする価値あるひとときを提供していただいておりますことに、心より敬意を表します。
また、皆さんにお礼を申し上げたいことがございます。2年前、私の地元・川崎市の11歳の女の子が難病で、心臓の移植手術をしなければ命が助からないという緊迫した状況の中、アメリカで手術を受けるために、5億円という大金を募金で懸命に集めていました。この時、余暇進をはじめ、遊技産業ご関係者に大変な支援をいただきました。おかげ様で、この女の子は手術に成功し、今では元気に中学校に通学しています。ご両親から、遊技業界の皆さんにお会いをしたら、呉々もよろしく御礼を申し上げて欲しい、とのことでしたので、私から感謝御礼を、あらためて申しあげる次第でございます。
さて、大変だったコロナの時代が過ぎ、感染症法上の扱いでは5類となりました。しかし、遊技産業界の統計の数字を伺う限り、パーラーの数はどんどん減っていく、一旦離れたお客さんもなかなか戻ってきていただけない状況が、今も続いています。私たち議連としても、この深刻な現下の状況に対し、もっと効果的で、きめ細かい対策を講じなければならないと真剣に考えております。
レジャー白書等によると、遊技業界は、今でも約25万人が仕事に従事し、15兆円の総売上がある大きい業種で、全国各地の経済にも大きく貢献している重要な産業として位置づけられています。
また、遊技業界は博愛の精神をもって、様々な慈善事業や社会貢献活動に積極的に取り組まれており、特に各種災害時には、いつも、いち早くパーラーを地域住民に解放して、臨時の緊急避難場所などの有意義な施設として提供していただいておりますが、こうした見事な実績が、広く国民や地域社会に充分に認識されているのだろうか、という疑問があります。遊技産業界が永年にわたり数々の社会貢献をしているという真の姿を、もっと多くの人々に正確に伝えていくことが、我々、議連の重要な役目であるとも考えています。
さらに、根本に風営法の問題もございます。これは法律改正につながることですから簡単な話ではありませんが、昭和23年にできたこの法律で、遊技産業と性風俗特殊営業を一括りにされているのであります。
私は遊技産業が健全な娯楽ということであれば、法改正をして、全く違う業種として分離して扱うべきではないかと思います。
以前は風営法の中で同様に扱われた業種にダンス業界がありましたが、こちらはオリンピックの正式種目にダンスの一部が採用された流れから法改正され、文科省の所管に移されました。同じ風営法で扱われていたダンスが、あっという間に法改正されたことを考えれば、遊技産業も同様に新しい法律で、もっと健全なレジャーとして位置づけられるべきじゃないかと、私は思っているわけです。
そうすれば、新卒の学生さんたちも遊技産業への就職を希望するようになり、今、働いている皆さんもご家族共々に、胸を張って、さらに頑張れる職業になると思っています。
もう一つの課題に、留学生をアルバイトとして雇用できない、という信じられないような問題があります。これも遊技産業に対する差別的な扱いであり、なんとしても早期に解決をしていかなければなりません。
また、公的な支援や融資制度の対象からも除外されることが多く、現下の経産省中小企業庁の対応は公正ではないと私は思います。議連もサポートしましたが、コロナのパンデミックの時には融資に関し、信用保証協会の保証が可能となり、また、政府系の金融機関の融資も実現したことを考えれば、私は、あらゆる他の産業と比較して遊技産業が差別的な扱いをされることがあっては絶対にならないと考えています。税金も正しく多額に納めている、慈善事業も積極的にやっている、地域社会に数々の貢献をしている立派な産業として、一般の他の業種と同様に支援策を求めていくことが当然のことだ、ということを、我々は議連としても、行政側に強く訴えていきたい、実現をしたいと思っています。
また、遊技機の射幸性の面からの機能の適合性についても、もう一度、各関係者から丁寧に説明を聞かないと、指導内容の基準がよくわからないという議連メンバーからの多くの声があります。遊技業界からのヒアリングももちろん必要です。また、機種のチェックをする保通協からも、どういうコントロールをしているのか、それが社会のために、国民のためにどのように必要で役立っているのか、という点について、議員連盟として勉強していかなければいけないと考えています。
何事も遊技場のファンの方々を第一に、全ての関係者が納得がいく、理解できる状況を整える責任が、我々政治家にもあるという認識を持っています。余暇進の皆さんからも、遠慮なく議連側に意見を賜りますようお願い致します。
さらに、遊技業界全体にお願いをしておきたい点としては、各社、各パーラーは同じ業界のライバル同士かもしれませんが、大きな意味で考えれば、同じ船に乗っている仲間です。さらに力を合わせて団結していただくとありがたいな、と思っています。1人1店舗ごとに意見が違っているのは当然ですし、企業理念もあれば、運営、経営の方針もあると思いますが、業界の皆さんが結束することこそが社会に対する強いアピールとパワーにつながっていくと思います。パーパスを実現していく、そして、社会貢献というものを考えた時に、未来志向で団結して強い力を発揮していただければありがたいと思っております。「遊びの力で心を元気に」、ぜひ、私も、そして全ての議連メンバーもご一緒に汗をかかせていただければと思っております。
本日、ご参席の皆さま方、年末年始ご多用であると思いますが、健康にご留意いただき、従業員の皆さんともどもに輝かしい新年を迎えられますようにご祈念を申し上げ、私の本日の講演を終わりと致します。ありがとうございました。